楽して賢くなる方法【フェルミ推定】

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楽して賢くなりたい

みなさんは楽して賢くなりたいと思ったことはあるでしょうか。
僕はものすごくあります。

僕が試した中で、一番楽して賢くを実感できたのがフェルミ推定でした。

賢さの定義は時代によって変わっていきますが、単純記憶型の賢さは
今やネット検索にとって代わられています。

今後は、まだ誰も知らないことを想像する力がより重視されるでしょう。
その力を育てる手っ取り早い方法がフェルミ推定だと思います。

ということで今回は、フェルミ推定をご紹介します。

フェルミ推定とは

フェルミ推定とは
『実際に調査するのが難しいようなとらえどころのない量を、
いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算すること』を指します。

厳密な正解ではなく、おおよその桁数を算出することに重きが置かれます。

おおまかに言ってしまうと、
『途方もない量』を『だいたいこのぐらい』とアタリを付ける手法です。

『シカゴにピアノ調律師は何人いるのか』や『地球上にアリは何匹いるか』
といった問にも答えることができるようになります。

途方もないことだと、イメージがなく動きようもないですが、
アタリを付けられれば、それを元に精度を上げたり行動したりできます。

フェルミ推定の手順

フェルミ推定を練習するときは以下の3つを守りましょう。
難しく見えますが制限があるほうが能力がアップします。

  • ネットなどで調べないこと
  • ペンとメモを使って計算すること
  • 短い時間で回答すること

‐簡単な例‐

例えば『地球上にアリは何匹いるか』という問題での手順は

  1. 地球の表面積はどのくらいか。
  2. 約70%が海と聞くので陸地は30%とする。
  3. 昔、公園で遊んだときアリの巣をいくつか見た。○○㎡に1つくらい?
  4. 1つの巣に何匹いるだろう。
  5. 1~4より、地球上のアリの数を計算する。

といった具合でしょうか。もちろん一例であり解法はいくらでもあります。
(手順説明なので、ここでは具体的な数値を計算しません)

僕は地球の表面積を覚えていなかったのですが、光の速度(約30万km/s)なら
1秒で地球7周半できると聞いたことがあったので、それを元に計算してみました。

結論から考えよう ‐仮説思考‐

  • 少ない情報でも仮説を立てる
  • 前提条件を設定して前に進む
  • 時間を決めてとにかく結論を出す

結論から考えようと言われても困ってしまうかもしれませんが、
多分こうだろうという仮説を立てればOKです。

地球上のアリの例では、公園と同じ頻度で巣があると仮説していますし、
巣の中に何匹いるかも仮説で出すことになると思います。

正解にこだわる必要はありません。
20点取れれば大満足ぐらいの気持ちで臨みましょう。

こだわりすぎると前に進めなくなります。
特に自分の専門分野なほど、細かいことが気になってしまい思考の迷路にハマります。

そのため、短い時間で仮説を立てたほうが要点が絞られやすいのです。

全体から考えよう ‐フレームワーク思考‐

  • 全体から考えることで自分の思考のクセに気付く
  • 全体から考えると優先順位がつけやすい
  • 全体から考えると人に説明しやすい

アリの問題を解くのにアリのサイズから始めるより、地球のサイズから始めたほうが分かりやすいです。

大切なのは、単に大小だけでなく様々な切り口で見てみることです。
上記の例では土地面積という点に偏っているので他の考え方も入れてみましょう。

例えばアリの巣の数だけでなく、アリの行列はどのくらいの長さだろうか。
(どのくらいの範囲からエサをとってこれるか)
といった生き物の習性から数を見積もっても良いと思います。

また、全体が見えることで『何を見ていないか』も見えやすくなります。

後々の検討で、アリは寒さに弱いということに気付いたとしても、
全体から見ていれば、寒い地域を除くだけで修正は簡単です。

単純に考えよう ‐抽象化思考‐

  • 思い切って枝葉を切り捨てよう
  • 抽象化することで他の似た案件を活用できる

仮説思考でも触れましたが、こだわり過ぎると思考の迷路にハマります。

例えばアリの種類で言っても、ジャングルで大群を作るアリもいますし、
荒野では少数のアリがわずかにエサのある地域に住むことになります。

しかし『いろいろな種類のアリ』も抽象化すれば『アリ』ですし、
もっと抽象化すれば『生き物』です。

生き物というくくりで、ヒトの総人口を参考にして
体のサイズ比でアリの匹数を推定するのも面白いと思います。

様々な方法で回答を出してみると、思いもよらない発見につながることがあります。

やってみよう ‐シカゴのピアノ調律師‐

では早速『シカゴにピアノ調律師は何人いるのか』をやってみましょう。
フェルミ推定の問題は定義があいまいなものが多いですが、自分で決めてしまってOKです。

“シカゴ”にしても市域内の約300万人か、シカゴ都市圏の約900万人かがあいまいです。
ここでは都市圏の約900万人を使ってみてください。
(もしシカゴの人口がわからない場合ならそこも仮説で進めます)

紙とペンは用意しましたか?
ネットなどで調べないで、3分を目安に解いてみてください。

回答例

シカゴ都市圏には約9,000,000人が住んでいます。
シカゴの各家庭には平均して2人の人がいるとします。
およそ20世帯の1世帯に、定期的に調整されたピアノがあるとします。
定期的にチューニングされたピアノは平均して1年に1回調整されます。
ピアノをチューニングするには、移動時間を含む約2時間がピアノ調律師に必要です。
各ピアノ調律師は、1日に8時間、1週間に5日間、1年に50週間働きます。
これらの仮定から、シカゴでの1年間のピアノチューニングの数は

(シカゴの900万人)÷(2人/世帯)×(1ピアノ/ 20世帯)×(1ピアノあたり1年に1チューニング)
=シカゴで年間225,000チューニング

同様に、平均的なピアノ調律師が
(50週/年)×(5日/週)×(8時間/日)÷(チューニングするのに2時間)
=ピアノの調律は年間1000回

合わせて計算すると
(シカゴで年間225,000件のチューニング)÷(ピアノ調律師あたり年間1000件のチューニング)
=シカゴの225人のピアノ調律師

2009年調べで、シカゴのピアノ調律師の実際の数は約290人でした。

おおよその桁が分かればよいので、プラスマイナス1桁で
2900人~29人程度で算出できていたら上々だと思います。

もし推定が外れたとしても仮説は見直せます。
大切なのはやってみることです。

まとめ ‐正解病を治そう‐

フェルミ推定いかがだったでしょうか。

上の例でも四則演算しか使っていないので、計算自体はとても簡単です。
問題によっては小学校の高学年くらいからでも始めることができると思います。

僕が思うフェルミ推定の最大の利点は『正解病を治してくれる』ところです。

小学校に入ったばかりの子供たちは好奇心に満ち溢れ、質問にも元気よく手を挙げます。
それが卒業するころには、本当に正解は合っているかと自問して手を挙げられなくなります。

この植え付けられた正解病は、恥をかかないよう生きるというネガティブな強制であり、
治療しなければ僕たちを一生苦しめます。

回答の精度アップは後からでもできます。大切なのは好奇心です。
未知の世界を頭の中で再構成する快感。それをフェルミ推定は与えてくれます。

僕たちの想像力はもっと自由でもいいはずです。
フェルミ推定に興味がわいた人のために、いくつかの問題例と書籍を挙げておきます。

問題例
  • あなたの部屋をポップコーンで埋め尽くすとしたら、何粒のコーンが必要でしょうか。
  • 日本では毎年何トンのジャガイモが食べられるでしょうか。
  • 縫い針にはいくつの鉄原子があるでしょうか。
  • 月を半分に割るにはどのくらいの衝突の力が必要でしょうか。
  • サンタクロースがクリスマスに全ての子供たちにプレゼントを配るなら、彼は時速何キロで移動する必要があるでしょうか。
書籍の紹介

東洋経済新報社まんがでわかる
地頭力を鍛える

定価1404円(税込み)(税込)

東洋経済新報社地頭力を鍛える

定価1728円(税込み)(税込)

東洋経済新報社現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート

定価1566円(税込み)(税込)

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